新着
20thアニバーサリー
2250
万円
お問い合わせ
戻る
メーカー
ミッション
オートマ
グレード
20thアニバーサリー
ボディタイプ
外装色
マグノマンガナイトグレー
年式
2021 年型
走行距離
27.010km
乗車定員
5 名
サイズ
長 466 cm 幅 198 cm 高 197 cm
エンジン形式
排気量
3982 cc
馬力
585
トルク
86.7
車検
令和8年10月
ハンドル
左
駆動区分
4輪駆動
輸入区分
ディーラー
内装色
ブラック
燃料区分
ガソリン
幌色

300台限定車 マグノマンガナイトグレー 右/左ハンドル 各100台 クラシックグレー 右/左ハンドル 各50台 

1979年3月のジュネーブショーでデビューした「メルセデスベンツ・ゲレンデヴァーゲン」は、小型軽量4駆の「ハフリンガー」や、大型全輪駆動車「ピンツガウアー」などで知られる、オーストリアのグラーツにあるシュタイア・ダイムラー・プフ(現マグナ・シュタイア)と7年間にわたる共同開発期間を経て発売されたメルセデスベンツのクロスカントリー・ヴィークルとなる。「ゲレンデヴァーゲン」の車体構造は「レンジローバー」に似て、強固なラダーフレーム構造を特徴とし、前後固定車軸はストロークの長いコイルバネと、深い断面による頑強な鍛造ラジアスアームで構成される足回りで吊られている。駆動系は「レンジローバー」がフルタイム4WDなのに対し「ゲレンデヴァーゲン」はオン/オフの効くパートタイム式を採用、センターデフの装備は無く、標準で4速MT、オプションで4速ATが選択可能となっていた。高い堅牢性をもつボディストラクチャーは、8個の大容量ラバーマウントでラダーフレームと繋がり、2種のホイールベースに、2ドア幌型2座、2ドア2座バン、2ドア5/7座ワゴン、4ドア7座ワゴンなど、6種のボディバリエーションをラインナップしている。搭載されるエンジンも「レンジローバー」が乗用車用をベースとするV8・ガソリンエンジンのみだったのに対し、ディーゼルエンジンが「230GD」と「300GD」の2種、ガソリンエンジンが「230G」と「280GE」の2種が用意され幅広いラインナップにより、多くのニーズに対応出来る車種構成とされていた。「ゲレンデヴァーゲン」は、軍用車の民生用やNATOからのリクエストで開発されたといわれているが、70年代にダイムラー・ベンツ社の大株主であり、自動車コレクターとして知られるイランのパーレビ国王(モハンマド・レザー・パフラヴィー)による、自国の国境警備や狩猟など民生用途も視野に入れた要望により開発されたモデルとなる。1900年初頭に4輪駆動車の技術を完成させていたダイムラーは、1926年ベンツと合弁し、3軸6輪駆動車の開発まで行っていたが、第二次世界大戦後、全輪駆動車の開発からは遠ざかっていた。そのためメルセデスベンツは、オーストリアのシュタイア・ダイムラー・プフと協業体制で、この4輪駆動車の開発にあたり、1973年にモックアップモデルをつくり、その翌年には試作車を完成させた。どんなに厳しい状況の中でも、高い走破性と安全性、快適な乗り心地を求めて、サハラ砂漠や北極圏など過酷な環境下でのテストが繰り返し行われた。1977年には「ゲレンデヴァーゲン」の量産に向け合弁会社となるGfGが設立され、シュタイア・ダイムラー・プフの敷地内に専用の組み立て工場が建設される。そして1979年に完成を迎えるが、この年、イラン革命が起きパーレビ国王から依頼された2万台のバックオーダーがキャンセルされてしまう。それでも高い踏破性能をもった「ゲレンデヴァーゲン」は、ドイツ国境巡視隊での採用を皮切りに、ノルウェー、ベルギー、ギリシャとヨーロッパを中心とした各国からの受注を受けてこれを乗り越えると、フランスのトゥーロンにあるオフロードコースでワールドプレミアを行い、民間用オフローダーとしての販売が開始される。メルセデスベンツは「ゲレンデヴァーゲン」の軍用としての採用を目論んでいたが、旧西ドイツの軍用制式車両のコンペでは「フォルクスワーゲン・タイプ183イルティス」に敗れ、このモデルが生産終了を迎える1982年になって、ようやくNATO軍はじめ世界各地で採用されベストセラーの軍用車両としての知名度を上げる。ちなみに「フォルクスワーゲン・タイプ183イルティス」は、インゴルシュタットのアウディにより1970年代末に開発され、氷雪路に於いても高い走破性をもったモデルとなる。たった1基の製作用ロボットすら存在しないグラーツの組み立て工場で、まさに手作りで製作される「ゲレンデヴァーゲン」は、メルセデスベンツといえども量産車用の生産ラインでは達成し得ない、フレームに6400箇所にも及ぶ溶接ポイントを必要としていた。それは軍隊での使用に耐える程の高いスペックを生み出すとともに、多岐にわたるバリエーションに応じる事をも可能としていた。GfGは、メルセデスベンツの「ゲレンデヴァーゲン」と、シュタイア・プフの「プフ・ G」としてバッジエンジニアリングを行い、輸出先によりブランドを使い分けながらの出荷が行われた。また「ゲレンデヴァーゲン」は、1982年からパリ・ダカール・ラリーに出場すると、翌年の1983年には空気抵抗を削減し、アルミボディで軽量化を図った「280GEラリー」で、ジャッキー・イクス/クロード・ブラッスール組が総合優勝を果たし、その高い走破性と耐久性を世界中にアピールした。そして1980年代中盤「アウディ・クワトロ」の登場により、フルタイム4WDシステムが注目を浴びはじめ、1987年にアメリカで「レンジローバー・ヴォーグSE」により高級SUVというジャンルが認知される様になると「ゲレンデヴァーゲン」は、1990年モデルから電動デフロック機構付きのフルタイム4WDと、ボディ同色のフロントグリル、オーバーフェンダー、サイドステップによりモダナイズされたエクステリアをもつW463型を派生させる。「Sクラス」の様なウッドパネル、レザー内装など充実した装備をもつW463型の登場により、販売台数を伸すことに成功した「ゲレンデヴァーゲン」は、累計生産台数10万台を突破する。一方、パートタイム4WDによる初期モデルは、W460型とよばれ生産が継続され、1992年にシャーシ、ボディはW460型のままW463型のパワートレインを搭載するW461型へと進化を遂げる。その後GfGは解体されるがメルセデスベンツが引き続き「ゲレンデヴァーゲン」の開発を担当し、オーストリアのグラーツにある工場での生産は継続され、1993年にメルセデスベンツによる生産車のモデル名の再編により「ゲレンデヴァーゲン」は新たに「Gクラス」の車名で現代に至る。この「Gクラス」を名乗ってからのW463型は徐々にハイパワー化する傾向を見せ、豪華装備と併せて「AMG」モデルをラインナップに加える様になる。アファルターバッハに拠点を置く「AMG」は、ハンス・ヴェルナー・アウフレヒトとエアハルト・メルヒャーという2人のエンジニアが、グローザスバッハにあるアウフレヒトの家をベースにエンジン開発を始める。そしてアウフレヒトの”A“、メルヒャーの”M“、グローザスバッハの”G“を組み合わせた「AMG」を設立する。レーシングカー・コンストラクターであり、コンプリートカー・メーカーでもある「AMG」は、1993年のジュネーブショーで発表されたメルセデスベンツの「Gクラス」の限定モデル「500GE」の開発にも大きく関与する。このモデルは、強化されたロングホイールベースのシャーシに「AMG」の協力により241馬力までパワーアップされたM117型・5ℓ・V8SOHCエンジンを搭載し、当時のクロスカントリー・ヴィークルとしては驚異的ともいえる0→100km/h加速11.4秒、最高速度180km/hを公表するハイパフォーマンス・モデルだった。「AMG」自身ではこの「500GE」をベースにM117型エンジンを6ℓ化し、299馬力/53.5kgmまで更なるパワーアップを施した「500GE6.0」をコンプリートモデルとして発表。0→100km/h加速10.9秒を標榜して僅か13台が生産され、そのうち3台が日本にも AMGジャパンにより正規輸入されている。この翌年1994年になると「AMG」は「Gクラス」をベースとしてM104型・3.2ℓ・直6DOHCエンジンを3.6ℓ化し、280馬力までパワーアップして搭載したコンプリートカー「G36 AMG」を120台生産、そのうち75%もの台数が日本に正規輸入される。このモデルは1997年には4.3ℓ・V8SOHCエンジンを搭載した「G43 AMG」へと進化して、38台が生産されている。1998年にはメルセデスベンツが、かつての限定モデル「500GE」をカタログモデルへと昇格させ、292馬力・5ℓ・V8SOHCエンジンを搭載した「G500」を発表、正式に北米輸出が開始された事で「Gクラス」は飛躍的に販売台数を伸ばす。「AMG」ではこの「G500」に354馬力へとパワーアップしたM113型・5.5ℓ・V8SOHCエンジンを搭載して、サイドエキゾースト、AMGホイールにワイドタイヤを装着したコンプリートカー「G55 AMG」を発表する。1999年になるとメルセデスベンツを有するダイムラー・クライスラー(現在はメルセデスベンツ・グループ)が「AMG」の株式の過半数を取得し「AMG」を吸収。2005年には「AMG」の株式の100%を獲得したダイムラー・クライスラーにより、2010年には54年ぶりに「メルセデスベンツAMG」として”F1レース“に復帰を果たす。この年に「AMG」は、そのスポーツイメージを活かしたハイパフォーマンスSUVモデルのパイオニアとして、M113型・5.5ℓエンジンにスーパーチャージャーを装備、475馬力へとパワーアップを果たしたコンプリートカー「G55 AMGコンプレッサー」を発表する。このモデルが507馬力まで進化を続けながら2012年まで生産される。そしてこのモデルの後継車が、同じ5.5ℓの排気量をもつM157型・V型8気筒・直噴ツインターボエンジンで544馬力を発揮する「G63 AMG」となる。2012年の4月、北京モーターショーでデビューした「G63 AMG」の車名は、2001年に「AMG」により6258ccのM137型・自然吸気V型12気筒エンジン/444馬力を搭載し、公式発表の無いまま僅か5台だけが生産された、幻のハイパフォーマンスSUVモデルに一度使われていた事が由来となり、このモデルに匹敵する性能をもつモデルという意味が含まれる。この「G63 AMG」と、同時に更なる排気量をもつM279型・6ℓ・V型12気筒SOHCツインターボ・エンジンを搭載し、612馬力を誇る「G65 AMG」を受注生産モデルとしてラインナップしている。これらのモデルはともに7速ATと組み合わされ、エンジンパワーに特化するだけでは無く、それぞれのエンジンパワーに相応しいAMG製の強化ブレーキや、スポーツサスペンション、フルタイム4WDシステムに加え、伝統の3つのデフロックシステムを装備したモデルとなっている。2014年にメルセデスベンツは「AMG GT」を発表するのに伴い「メルセデスベンツAMG」というサブブランドを確立すると「AMG G63」の車名も「メルセデスベンツAMG G63」へと改められる。2018年になるとW463型「Gクラス」は、初となるフルモデルチェンジを行い、これを機に「Gクラス」のハイパフォーマンスモデルは更なる進化をみせ、新型「G63」へと一本化される事となる。︎登場から40年の時を経て2018年に行われたW463型「Gクラス」のフルモデルチェンジにより、継承されたパーツはヘッドライトのウォッシャーノズルとドアハンドル、スペアタイヤカバーのみとされている。同じW463型という型式のまま最大の変更点となるのが、フロント・サスペンションの独立懸架化をはじめとするシャーシの全面刷新となる。クロスカントリーモデルとしてプロユースを想定した先代と同様にラダーフレーム形式を継承しながら、この車台を最大3.4mm厚鋼板を用いて「口」型にした鋼材をMAG溶接により、強度と剛性を確保しながら完全刷新し、ホイールベースは40mm延長され、捻れ剛性は55%の向上が図られている。リア・サスペンションはリジットを踏襲するが、独立懸架となったフロント・サスペンション側には、ドームアーツとよばれる太い構造体がストラット頂部の間に渡され、前軸側の剛性や強度の確保が実現されている。一見、ボディデザインも継承されている様にみえるが、全長、全幅、全高ともに拡大され、ドアはアルミ製を採用するなどして大型化されながらも70kgの軽量化も達成されている。特徴的なボディサイドのモールやフロント・ウィンカー等の「Gクラス」ならではのパーツ類も全て新設計とされ、インテリアも同時期の他のメルセデスベンツ製モデルと同様に大型液晶パネルを採用したデザインにより一新されている。全く同じに見えるウィンドウも、これまでのモデルとは異なり湾曲していない平面ガラスを採用しているのは、リア・ウィンドウのみで、他の全てのウィンドウは僅かに湾曲することで、エアロダイナミクスにも貢献している。多くの新設計により、定評のあるオフロード走破性を犠牲にする事なく、オンロードでの操縦性が劇的に改善され、ハイパフォーマンスSUVモデルとして、その存在感をより高めたモデルが「G63 AMG」であると言えるだろう。︎この「G63 AMG」が搭載するエンジンは、水冷90°V型8気筒DOHC32バルブ直噴ツインターボとなりM177型とよばれるもので、専用の2基のターボチャージャーを並列配置でVバンク内におさめるホットインサイドVレイアウトを採用している。これによりターボチャージャーの反応は素速く、低い領域から幅広いエンジン回転数の中で豊かなトルクが供給される。アルミ鍛造ピストンと、シリンダーライナーの代わりにスチールカーボン材を溶射するNanoslideコート・ボアを組み合わせることで摩擦低減が図られるとともに、軽量化にも寄与することでエンジンの乾燥重量は209kgと軽量に仕上げられている。ボア×ストローク83.0mm×92.0mmからわかる様に、同じAMG製となるM133型・2ℓ・4気筒をV型で2基配置したこのエンジンは3982ccの排気量をもつ。ピエゾインジェクターによる気筒内直噴エンジンとなり、圧縮比8.6から、最高出力585馬力/6000rpm、最大トルク86.7kgm/2500〜3500rpmを発揮する。”One man-One Engine“というAMGの伝統により、1基ずつ一人のマイスターが厳格な品質基準により組み上げられるこのエンジンは、AMG製の他のモデルに搭載されるとともに、アストンマーティンの一部モデルにも供給されている。組み合わされるトランスミッションは、9G-TRONICとよばれるメルセデスベンツ製9速ATで、トルクコンバーターハウジングはアルミニウム製、ギアハウジングをマグネシウム製とすることで、それまでの7速AT・7G-TRONICに比べ1kg軽量化が図られている。副変速機を備える4WDシステムは、センターデフを装備するフルタイム4WDとされ、それまでの前後駆動力配分50:50から、40:60へと改められている。また「Gクラス」伝統ともいえるキャビンのインパネに装備される3つのスイッチにより、フロント、センター、リアに装備されるディファレンシャルをそれぞれを任意にロックすることが可能となっている。︎足回りは、フロントにダブルウィッシュボーン式+コイルスプリングによる独立懸架となった事で、ラック&ピニオン式に改められたステアリング方式と併せて、リニアな回頭性をもつに至る。リアは新型の5リンク・リジット式+コイルスプリングにより、オンロードの快適性の向上とオフロードでの高い走破性が確保されている。ショックアブソーバーは「AMG RAID CONTROL」とよばれる電子制御式アダプティブ・ダンパーとなるが、高負荷対応や耐久性を考慮して車高調整機能は装備されていない。サスペンションはサブフレームを用いる事無く、ラダーフレームに直付けする方法に改められ、取り付け位置を高めに設定することで地上高(240mm)を稼いでいる。最大渡河水深は、先代より100mm以上深い700mmとされ、アプローチ/ランプブレーク/ディパーチャー・アングルは、それぞれ31°/26°/30°を確保、全てにおいて+1°の改善が図られている。ブレーキシステムはAMG強化ブレーキシステムが採用され、フロントに400mm径×38mm、リアに330mm径×22mmのドリルド・ベンチレーテッド・ディスクを装備。フロントには対向6ピストンキャリパー、リアにはフローティング式のシングルピストンキャリパーが組み合わされている。ホイールは20インチ径が採用され、275/50R20サイズのタイヤが組み合わされている。︎最も変化が感じられるインテリアには、同時期のメルセデスベンツ製の各モデルと同じくワイドモニターを導入したことによりイメージが一新されている。「G63」では、12.3インチのモニターを2枚横に並べメーター類やナビゲーションを始めとする各種情報を表示することで視認性は格段に高められている。各種スイッチ類が装備される3スポークステアリングや、ダッシュボードにレイアウトされるヘッドライトのデザインをモチーフとするエアアウトレット周辺にはアルミ製加飾パネルが施されている。センターにレイアウトされるエアアウトレットの間には「Gクラス」伝統の3つのデフロック・スイッチが並び、その下方に位置する小型のアナログ時計は「IWC」製が採用されている。シフトレバーはステアリングの右側に存在し、それとは別に任意にギアチェンジが可能となる、変速用パドルをステアリング裏に装備する。センターコンソールに装備されるコントローラーの左側にレイアウトされる「DYNAMIC」と記されたスイッチにより、ドライブモード切り替えが可能となり、オンロード用には「Slippery」「Indiviedual」「Comfort」「Sport」「Sport+」が、オフロード用には「Sand」「Trail」「Rock」の選択が可能となる。またセンターコンソールのコントローラー右側にある「LOW LANGE」ボタンにより、トランスミッションのローレンジ選択すると自動的に”Gモード“というオフロードモードに切り替わり、無用な変速は行われずにシビアなシチュエーションに於いても最大限のトラクションが確保される。これらのドライブモードはエンジン、トランスミッション、サスペンション、ステアリング、エキゾーストシステムが統合制御されることで、それぞれの状況下で最大限のパフォーマンスを発揮する。電動調整式となるシートには滑らかな高級レザーが張られ、しっかりと乗員の身体を支えつつハイクラスなモデルである事を主張する。立ち気味にレイアウトされるピラー類や、前後に浅いダッシュボード、助手席前方に備わるグラブハンドルなど、これまでの「Gクラス」のイメージままとなるが、更なる走破性の確保と日常でのドライバビリティが格段に向上に加えAMGによる強い個性が与えられたモデルとなっている。︎今回入荷した2021年型「G63 20thアニバーサリー」は2021年に「メルセデスベンツAMG G63」の生誕20周年を記念して、日本で300台が正規販売された限定モデルとなっている。このモデルの登場は”幻のハイパフォーマンスSUV“として2001年に僅か5台がデリバリーされ「G 63」と最初に命名されたM137型・自然吸気12気筒エンジンを搭載するモデルの登場から、20年間経過した事を記念して登場したモデルとなる。「G63 20thアニバーサリー」も”幻のハイパフォーマンスSUV“に倣って正式なアナウンスが無く密かにデリバリーされたモデルとなる。それにも関わらず、魅力ある装備から高い人気を誇る、たいへん希少なモデルとなっている。今回入荷した車両のエクステリアカラーは深みのあるマットベージュ系のマグノマンガナイトグレーという特別色で、左/右ハンドルモデルがそれぞれ100台ずつ存在する。それ以外にもクラシックグレーと呼ばれる特別色を纏ったモデルが左/右ハンドルモデルの設定により各50台ずつ存在する。フロント&リア・バンパー、ホイールアーチ、ドアミラー、サイド・ストリップライン、ステンレス製スペアタイヤカバー周囲をマットブラック仕上げとし、ホイールも同色で仕上げた22インチ・AMGクロススポークアルミ鍛造ホイールを装備。タイヤサイズは295/40R22となり、ピレリ製スコーピオンゼロのメルセデスベンツ認証タイヤが組み合わされている。”AMGナイトパッケージ“により、フロントグリルを始めエンブレム類は、ダーククローム仕上げを採用、ヘッドライト&テールライト等、灯火類はブラックスモーク・パーツでコーディネートされている。インテリアには”AMGレザーエクスクルーシブパッケージ“により、上質なブラックカラーのナッパレザーで仕立てられホワイトステッチが施されたバケットタイプのシートを装備。ダッシュボードやドアトリムにもアルミとカーボン製のパーツが豊富に使われ、クラフトマンシップを感じさせるAMGらしい豪華な造りとなっている。またカーボンとレザーのコンビネーションとなるステアリングは、”AMGパフォーマンスステアリング“が採用され、ステアリングヒーターが装備される。エンジンを始めとするパワートレインはベースとなる「G63」と共通のスペックとなるこのモデルは、2020年に「G350」と「G63」に設定されていた、特別なエクステリアカラーや専用装備をもつ「manufaktur Edition」をベースとし、そこから更に装備を充実させた限定モデルとなっている。全長×全幅×全高は4873mm×1984mm×1966mmで、ホイールベースは2890mm、トレッドは前後ともに1655mm、車両重量2530kgとなっている。最小回転半径は6.3m、燃料タンク容量100ℓ、新車時販売価格は2635万円となる。メーカー公表性能値は、0→100km加速4.5秒、最高速度240km/hとなっている。︎クルマを取り巻く環境は日々変化し、それに合わせて各モデルとも進化と変化を続けていく中で、ブラッシュアップを施しながら基本型式を変えずに生産されてきたモデルが「Gクラス」となる。同じカテゴリーに向けて「Mクラス」や「GL」等、新たな技術で異なるアプローチにより開発されたメルセデスベンツによる提案も、この「Gクラス」を支え続けてきた多くのファンには受け入れられず、オリジナルのイメージを継承しながらのフルモデルチェンジが行われるに至る。新旧両車を並べてみると、僅かに新型の方が角が取れた印象を受けるが、何にも似ていない「Gクラス」ならではの存在感はしっかりと受け継がれている。プッシュボタンを押し、異様にガッチリとした作りのドアを開けトラック並みに高いドライバーズシートによじ登り腰を下ろす。ドアはアルミ製となっても、閉めた時のラッチが噛み合う音までオリジナルモデルのイメージが再現され、一際、高いアイポイントや垂直に切り立ったピラー類に囲まれるキャビンは「Gクラス」ならではの堅牢な造りを感じさせる。ドライバーの眼前に広がるワイドモニターを据えたメーターまわりやスイッチ類がレイアウトされたカーボン製ステアリング等の新しい要素を加えながらも、センターコンソールには伝統の3つのデフロック・スイッチを配置し、助手席前方のグラブハンドルを残すところにメルセデスベンツのこだわりが窺える。視界はどの方向にも素晴らしく良く、フロントフェンダー上に飛び出したウィンカーや、垂直に配置されるサイド・ウィンドウにより車両感覚はとても掴みやすいものとなる。走り始めて感じられるのは、操作に対して車両がとても滑らかに反応し、格段に乗り心地が向上している事で、ボール・ナット式からラック&ピニオン式へと変更されたステアリング構造や、ダブルウィッシュボーン式を採用したフロントの足回りが大きな効果をもたらしているのが実感出来る。2.5トンを超える自重を感じさせる事なく、タウンスピードでも車両を加速させるエンジンは低い回転数から豊かなトルクを発生しストレスなく扱いやすい。9速ATは変速ショックを感じさせずに、回転数を上げることなくシフトアップを繰り返しながら洗練されたドライブフィールを提供してくれる。高速に上がれば更にフラットなライド感は強調され、速度を上げる程に直進安定性の高さが感じられる事からロングドライブも苦にならないモデルとなっている。タウンスピードから高速巡行まで幅広い速度域に於いて大きな効力を発揮しているのが「AMG RAID CONTROL」とよばれる電子制御式アダプティブ・ダンパーとなる。悪路での走破性と耐久性を確保する為に継承されたリアのリジット・サスペンションの動きを柔軟に受け止め、横揺れや振動を最小限に留めている。ダブルウィシュボーン式に改められた事で柔軟性を高めたフロントと良好なバランスを生み出す事に成功し、スポーティとも言えるハンドリングを手に入れた「G63」となるが、ワインディングロードでは、軸足はクロスカントリーに置くモデルである事を常に意識して、気持ち良いと思えるペースを維持して走らせる事が重要となる。扱いやすさからくるオールマイティさを誤解せずに、自重や重心高を考慮した走り方でも充分にAMGの特徴のひとつともいえる”AMGパフォーマンスエキゾーストシステム“を響かせながらの、独自の世界観を楽しむ事が出来るモデルとなっている。それまでの「Gクラス」では、このモデルならではの扱い方を必要としていた部分が残っていたが、フルモデルチェンジ後のこのモデルでは、洗練性が高められ遥かに高いドライバビリティが確保されている。その事で「Gクラス」がもつ味わいが薄くなったという訳では全く無く、ボディデザインやドライビングポジション、本格派クロスカントリーモデルとしての走破性の高さはしっかりと継承されている。その上で日常での扱いに圧倒的なアドバンテージが加えられているのがこのフルモデルチェンジ後の「Gクラス」となる。そこに歴史ある「AMG」のノウハウが注がれ際立つ個性を与えられた「メルセデスベンツAMG G63」は、多くのSUVモデルが存在する現代に於いて、他に替わるものの無い唯我独尊の世界観とハイパフォーマンスSUVとしての存在感を確立しているモデルと言えるのかもしれない…