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4マチック オールテレイン
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万円
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メーカー
ミッション
オートマ
グレード
4マチック オールテレイン
ボディタイプ
外装色
オブシディアンブラック
年式
2022 年型
走行距離
6830km
乗車定員
5 名
サイズ
長 476 cm 幅 184 cm 高 149 cm
エンジン形式
排気量
1992 cc
馬力
200
トルク
44.9
車検
令和7年9月
ハンドル
駆動区分
4輪駆動
輸入区分
ディーラー
内装色
ブラックレザー
燃料区分
ガソリン
幌色

レザーエクスクルーシブパッケージ、パノラマサンルーフが装備されております。

ダイムラー社とベンツ社が合併したのは1926年、それぞれ独立企業だった時期を考慮すれば、世界最古の自動車会社ともいえるダイムラーベンツ。世界中の自動車産業にとって不況から好景気の絶頂へと駆け上がった激動の1980年代に、コンパクトクラスとよばれる「W201」型を加える事で、現在に続く販売ラインナップの拡大に成功する。19792月のイラン革命に端を発した第二次石油危機による石油供給不安の中、世界規模で自動車メーカー各社は省燃費で小型化された新型車の開発を求められていた。自動車の最大消費国であったアメリカ市場でも小型車が選ばれる様になり、日本車は人気を集める存在となった。日本の国内需要は冷え込んだままだったが、北米市場に引っ張られるかたちで1980年における日本車の生産台数は約704万台に達して、アメリカを抜いて世界一となった。こうした混迷の状況下でダイムラーベンツは198212月、かねてから噂されていたコンパクトクラスの「190(W201)」シリーズを発表する。これを機に同社は、企業として3つの新たな方向性を示す事となった。第一に、これまで「Sクラス」「Eクラス」「SL」というシンプルなラインナップに「コンパクトクラス」を加える事で、より幅広いユーザー層にアピールし市場拡大を目指した。第二に、時代背景も考慮した「190」の導入により、アメリカで導入されたCAFE(企業平均燃費)のクリアを目指した。第三は「新たな要素技術の導入」で「190」に採用されたリア・マルチリンク・サスペンションや燃費削減の為の空力技術、高張力鋼板採用による軽量化技術などがそれにあ該当する。軽量化を実現しながらも安全性は犠牲にすること無く、高い衝突安全性を確保し、SRSエアバックの採用、ABSの装備を怠らないのはメルセデスベンツならではといえるだろう。不況の中、幕を開けた1980年代は1989年には好景気の頂点となる急上昇を果たす。ダイムラーベンツは「190」で培った技術を1984年に発表した新型「Eクラス(W124)」に導入し「190」と「Eクラス」により販路拡大に成功、この激動の時代にスモール・メルセデスを浸透させるに至る。「190」シリーズは19938月に生産を終了し、180万台を超える生産台数を記録して、その技術は次期モデルの初代「Cクラス(W202)」へと引き継がれる。ファミリーカーとしても考慮されコンフォート性能を高めながら、コストを抑え耐久性を確保した設計の「Cクラス」は、このクラスを求める新たなユーザーに支えられて「ステーションワゴン」ボディを加え安定した人気を維持した。「190」シリーズから数えると、現在迄に累計1000万台が販売され、その「Cクラス」の5世代目となるのが20212月にオンラインでワールドプレミアされた現行型「Cクラス(W206)」となる。現行型「Sクラス(W223)」と同じ「MRA(モジュラー・リア・アーキテクチャー)2」というプラットフォームが採用される「Cクラス(W206)」のボディデザインは、ゴードン・ワグナーをチーフデザイナーとするメルセデスベンツ・デザインチームによるもの。短いフロント・オーバーハング、長いホイールベースとリア・オーバーハングの組み合わせは、ダイナミックなプロポーションを追求している。パワードームを備えたボンネットは力強さを表現し、フロント・ウィンドウとキャビンは、従来モデルより後方寄りに移動したデザインが採用されている。デザイナーはラインを最小限に抑え、ショルダーラインを強調して見せ、フロント・グリルには全てのモデルで「スリー・ポインテッド・スター」がレイアウトされたものとなる。セダンボディと同時に発表された「Cクラス・ステーションワゴン(S206)」もラインナップされるのは、それまでの「Cクラス」と同様となる。このシリーズに新たに加わったモデルが、2021818日に発表され、9月に開催されたミュンヘンの国際モーターショーでワールドプレミアされた「C200 4マチック オールテレイン」と「C220d 4マチック オールテレイン」というモデルとなっている。「Cクラス ステーションワゴン」をベースに、少し高めの車高をもつSUV風のエクステリアと、4WD機構の「4マチック」を内包するモデルとなっている。1.5のガソリン・エンジンと2ディーゼル・エンジンの設定があり、それぞれ直列4気筒・ターボでマイルドハイブリッド機構を備え、204馬力と200馬力を発揮する。日本仕様として正規輸入されているのはディーゼル・エンジン搭載の「C220d 4マチック オールテレイン」となる。このステーション・ワゴンをベースとして、地上高を高めて4WDシステムを装備し、悪路走破性を高めるという手法は1980年代のアメリカの自動車会社AMC(アメリカン・モーターズ・コーポレーション)が発表した「イーグル」が始まりといわれている。AMCはその後、ラダーフレーム式からモノコックボディへと進化をとげたXJ型「ジープ・チェロキー」を開発し、現在につながるSUV的なコンセプトをアピールするが、1987年クライスラー傘下となり、ジープ・ブランドのみが引き継がれる事になる。1994年にスバルが当時の「レガシー」をベースに「レガシー・アウトバック」としてこのコンセプトを復活させるが、本格的にこのジャンルのモデルが注目を浴びるのは、2000年発表の「アウディ・オールロード・クワトロ」や「ボルボXC70」の登場による。SUVブームが追い風となり、都会的でスタイリッシュなステーションワゴンをベースとするクロスオーバー・スタイルは広がりをみせるが、メルセデスベンツ(20222月に旧ダイムラーから正式にメルセデスベンツグループに社名を変更している)としては20239月、先代Eクラス(W213)をベースに「Eクラス オールテレイン」として初めて導入が始まった。それに続くかたちでラインナップに加わった「C220d 4マチック オールテレイン」は、SUV風味のタフなエクステリアと、4WDパワートレイン、それに最新のマイルド・ハイブリッドシステムを内蔵するディーゼルエンジンを搭載したモデルとなっている。C220d 4マチック オールテレイン」が搭載するエンジンは、OM654M型とよばれる直列4気筒DOHCディーゼル・ターボとなり、それまでBSG(ベルトドリブン・スタータージェネレーター)だったマイルド・ハイブリッドシステムは 48V駆動のISG(インテグレーテッド・スタータージェネレーター)に変更されている。現行型Cクラス(W206)から搭載されるようになったこのエンジンは、OM654型からの進化エンジンとなり、新型クランクシャフトの採用によりロングストローク化され、ボア×ストローク82.0mm×94.3mmから1992ccの排気量を得る。圧縮比15.5とコモンレール式燃料噴射システム、レスポンスに優れるボルグワーナー製の可変ジオメトリー式ターボチャージャーを装備。ミッションハウジングには低回転域でパワーアシストと高効率なエネルギー回生を実現するISGが装備されている。アルミニウム製クランクケースを持ち軽量化にも配慮されたエンジンの最高出力は、200馬力/3600rpm、最大トルクは44.9kgm/18002800rpmとなっている。これに加えて瞬間的とはいえモーターの20馬力と21.2kgmのトルクが「EQブースト」として得られるので、実用域での動力性能に不足を感じる事はない。エンジン直近に2つのNOx吸蔵還元触媒とDPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)、尿素SCRシステムを備え、更にSCR触媒コンバーターを追加装備する環境に配慮されたディーゼルエンジンでもある。組み合わされるトランスミッションは、メルセデスベンツ製のトルクコンバーター式9ATの「9Gトロニック」となる。そして全天候型の4WDシステム「4マチック」により4輪が駆動され、その前後駆動配分は45:55の固定式が採用されている。スタンバイ式の4WDではなく、センターデフを装備した本格的なフルタイム4WDとなっている。足回りはフロント・4リンク式+コイルスプリング、リア・マルチリンク式+コイルスプリングとなる。ブレーキは前後ともにベンチレーテッドディスクブレーキが装備され、ABSが備わる。タイヤサイズはドイツ本国では1719インチまで3サイズが用意されているが、日本仕様は中間の18インチが装備され、専用デザインの18インチ・ホイールに、245/45-18サイズのタイヤが組み合わされ4輪に装備される。今回入荷した車両には同サイズの「ミシュラン・オールクライメート」という、雪上走行も可能なオールシーズンタイヤが装備されている。「C220d 4マチック オールテレイン」はベースモデルに比べ、タイヤ径で20mm、コイルスプリングで20mmで合計40mm高い車高をもち、最低地上高は150mmとなっている。「Eクラス オールテレイン」は15mm高いだけとなっていたが、車高調整機能が装備されていた。「C220d 4マチック オールテレイン」にはその機能は装備されていないが「Gクラス」のエンジニアが開発に携わったといわれる2つのオフロードモードが、走行モード切り替え機構の「ダイナミックセレクト」に新たに追加されることで、悪路走破への備えは入念となっている。「オフロード+」モードでは「ヒルディセントコントロール」と併せて、本格的な高い悪路走破性能を発揮する。インテリアは、ベースモデルの「Cクラス(W205)」同様、現行型「Sクラス(W223)」にならったデジタル化されたインストゥルメント・パネルが目を惹く。ダッシュボード中央にドライバー側に6度傾けて装備された縦型11.9インチメディア・ディスプレイにより、物理スイッチは、ほぼ省略されている。ドライバー正面には12.3インチのコックピット・ディスプレイが備わり各種メーターの表示が可能となる。「C220d 4マチック オールテレイン」専用表示として、中央にコンパス、左にロール角と舵角、右のタコメーターの中にピッチング角を映し出す事も可能となっている。どちらのパネルも日中、夜間を問わず高い視認性が確保されている。各種スイッチ類が装備された、握りがやや太めの3スポークステアリングは、下部がフラットな形状とはなっていない為、あらゆる走行状況下での操作性は非常に高い。アクセル/ブレーキのペダル類はアルミ製で滑り止めが付くタイプが採用されている。サイドサポートが張り出したシートは、しっかりと身体をサポートしてくれるとともに、長距離のドライブでも疲れにくい硬さと形状で構成されている。2865mmという長めのホイールベースが採用されていることで、後席の足元にも余裕のある居住空間が確保されている。レザーエクスクルーシブ・パッケージにより全てのシートは革張りとなり、セットオプションによるパノラミックスライディングルーフは、フロント側は電動開閉機構が装備され、閉塞感の無い明るいキャビンとなっている。また、後席は4:2:4で分割可倒式が採用され、ラゲッジルーム側壁にあるスイッチにより、簡単に倒す事が可能となる。荷室容量は、490から最大1510と、ゆとりのあるサイズが確保されている。また荷室フロア下部には余裕のある容量を備えた、小物入れが備わっている。全長×全幅×全高は4760mm×1840mm×1495mm、ホイールベース2865mm、トレッド前1590mm、後1590mm、車両重量1900kgとなっている。最小回転半径は5.4mで、燃料タンク容量は66、車両価格は796万円となる。メーカー公表性能値は0100km/h加速7.8秒となっている。C220d 4マチック オールテレイン」のエクステリアは、前後バンパー下部のシルバークロームアンダーライドガードや、ホイールアーチカバーが採用されている事と、やや高めに見える車高によりSUVらしさが強調されている。コンパクトクラスとしてデビューした5ナンバーサイズだった「190」シリーズから思うと、このモデルのサイズはもはや「Eクラス」並みと言えなくもないが、日本では日常使いに最も扱いやすいサイズとなり、全幅1850mm以下、全高1550mm以下と、都市部の集合住宅の機械式駐車場にも収まりやすいサイズでもある。ドアを開いて僅かに高めとなるシートに腰を下ろすと、眼前に展開されるインテリアは水平基調にデザインされた「Sクラス」のイメージそのものと言える。エンジンスタートボタンを押して、エンジンを始動させるとディーゼル・エンジン特有の振動や騒音を全く発生させること無くスムーズにエンジンがかかる。「Dレンジ」をセレクトしゆっくりとアクセルを踏み込んだ時の、エンジンの低回転を用いる低速域での静粛性の高さと振動の少なさは、ディーゼルエンジン搭載モデルの中でもトップクラスといえるもの。その裏でマイルドハイブリッドシステムが活躍してくれているのは想像出来るが、2トンに近い車重を感じさせる事無く、とてもナチュラルに、そしてスムーズにスピードを上げて行く事が出来る。「少しコシが強いか?」と感じられる街乗りでの乗り心地も、60km/hを越えるとしっとりとしたライドフィールが感じられる様になる。高速巡行領域ではメルセデスベンツらしいフラットさがメインとなり、高い直進安定性を味わうことが出来る。それはベースモデルの「Cクラス ステーションワゴン」を凌ぐ、といっても過言ではない。また高速域でのコーナーリング性能も、背の高い、本格SUVより重心高が低くなる乗用車ベースとなる事で優位なものとなっている。シングルレートのバネをもつ今では貴重な足回りは、それによるネガティブな部分を感じさせること無く、むしろ往年の「メルセデス・ライド」につながるナチュラルな乗り味が感じられる。メルセデスベンツがもつ膨大なデータベースを使って、その中からセッティングされた足回りは、ウィンタースポーツや屋外キャンプなどでのオフロード性能まで視野に入れた高いコンフォート性能を備えている。過酷な環境下になれば「4マチック」による本格的な4WDにより、確実なトラクション性能が本領を発揮する。それに今回入荷した車両に装備されるミシュラン製のオールシーズンタイヤは、天候、季節に左右されない安心感を加味する。マイルドハイブリッドシステムによる低回転域での扱いやすい充実したトルク特性は、高いドライバビリティを発揮するとともに、ディーゼルエンジンであることにより高い経済性を誇る。自動車として様々な使い方を考慮しても、これ以上無いくらい、あらゆる用途に最上級のユーティリティと高い安全性で応えてくれるモデルが「C220d 4マチック オールテレイン」といえるのかもしれない