ポルシェ911RS
Super CUP
遠く遥かなるスポーツカー人気が高まりをみせた時代、スポーツカーとはレースを戦うのが常識と思われていた。オースティン・ヒーレー・スプライトやロータス、アバルト等の小型なものから、アストンマーティン、ジャガー、フェラーリなど大型のスポーツカーまで、その性能を研ぎ澄ましサーキットでのレースやラリーに参加し性能を競いあっていた。ここでの勝利こそスポーツカーの証と考えると、その名前に最も相応しいスポーツカーはポルシェだと言えるかもしれない。生産型をベースとするGTレースの分野に於いてポルシェほど多くの勝利を重ねたスポーツカーは存在しない。ポルシェをレースに駆り立てた動機があるとすれば、自らが開発したクルマの実力を試したかったからではないだろうか。この考え方は基本的に、その後のポルシェのレース活動に共通する理念となっている。その代表的なレースは「ル・マン24時間レース」で、ポルシェは1951年に極めて初期型の「グミュントクーペ」とよばれる「356」で初挑戦する。フォルクスワーゲン製をベースとする1.1ℓの空冷フラット4エンジンをリアに搭載し総合20位、1100ccクラスで優勝を獲得する。これをかわきりに2年後にはミッドシップの純レーシングモデル「550」で参戦すると小排気量クラスを連続制覇。年をおうごとに排気量を上げ1960年代末にはフェラーリ、フォードと総合優勝を争うポジションまで上りつめる。ポルシェは1969年の「ル・マン」に当時最強のレーシングモデル4.5ℓ・フラット12エンジン搭載の「917」を3台送り込む。安定性と信頼性の不足により全車リタイアとなるが、3ℓ・フラット8エンジンを載せた「908」が、最終ラップ迄トップを走る。ミュルザンヌのストレートでジャッキー・イクスのドライブする「フォードGT40」に抜かれて惜しくも優勝を逃した。24時間もレースを続けてその差は、僅か100mという接戦で惜しくも2位に終わる。その翌年の「ル・マン」にポルシェは、7台の「917」をエントリーして、1-2フィニッシュと3位に「908」が入り表彰台を独占してみせた。一方で「911」をベースに挑戦するGTカテゴリーのレース活動は「ル・マン」はじめ、デイトナ、モンツァ、タルガ・フローリオ、スパ、ニュルブルクリンク等、舞台を選ばず長いストレートもトリッキーなコーナーも、如何なるライバルよりその速さを印象に残した。そして1972年のパリサロンで「550スパイダー」からそのレース用エンジンを譲り受け搭載した特別なモデル「356A1500GS」に最初に付けられた「カレラ」の名称が「356カレラ2」以来、時を経て復活し「911カレラRS」がデビューする。2.7ℓ・フラット6エンジンを搭載する軽量ボディ、ワイドなタイヤを収めるためのオーバーフェンダーと空力効果を得る為のスポイラーを装備し、グループ4カテゴリーの為のホモロゲーションモデルであり、ロードゴーイング・レーサーでもあった。そのデビュー戦は1973年2月の「デイトナ24時間レース」で、2.8ℓに排気量アップして2台の「RSR」がエントリーし総合優勝を得る。まだグループ4のホモロゲーションが下りていない為、プロトタイプとして参戦しながら、2位の「フェラーリ・デイトナ」3位の「シボレー・コルベット」を押さえての鮮烈なデビュー・ウィンを飾る。その後もターボチャージャーを備える「934」「935」による圧倒的な強さは、皮肉にもスポーツカーレースから面白さを奪う程となってゆく。その最大の勝因となるのは「911」がもつパワフルなエンジンのパワーを速さに換える素性の良さと、多くの闘いの中でのフィードバックにより、常に磨かれ続けてそれを強さに結び付けてきた事による。それは現代でも全く変わる事なくポルシェは常に「911」を進化させながらその時代に於いての高い性能を常に維持し、レースへの挑戦を忘れる事は無い。それこそが創業時からポルシェが自身のアイデンティティを維持する為の最も重要なミッションとなっている。ポルシェは、登場から30年を迎えた「911」の高い性能を刷新するべく、それまでの空冷フラット6エンジンを搭載したモデルの集大成として、新たに「993型」を1993年9月のフランクフルトショーで発表する。それまでの「911」のイメージを色濃く残していた「964型」のエクステリアデザインに対し「993型」では「911」の特徴となる丸目のヘッドライトをスラントさせ、そこからつながるフェンダーの峰をなだらかに変更し、前後のバンパーは完全にボディと一体化されたデザインを採用する。グリーンハウスのシルエットはそれまでの「911」のイメージで継承されるが、フロントウィンドウが3mm、サイドウィンドウが7mm、外側に出される事でフラッシュサーフェス化が施され、拡幅されたリアフェンダーは「911」らしい丸みを表現しながらもボディ全体のイメージは、よりモダナイズされた印象に生まれ変わった。このボディデザインはBMWで「Z1」のデザインを担当し「968」や「ボクスター」をデザインした事でも知られる、ハーム・ラガーイによるもので、開発をまとめたのは「964型」でも手腕を発揮したウルリッヒ・ベッツによる。ウルリッヒ・ベッツは自動車業界ではGMのボブ・ラッツや、フォルクスワーゲン・グループを率いたフェルディナント・ピエヒと並び称される筋金入りのカーガイとして知られている。オランダ生まれのハーム・ラガーイとドイツ人のウルリッヒ・ベッツは、デザイナーと開発者という立場でBMW在籍時代に「Z1」を作り上げ、後にポルシェに移籍して同じチームで「993型」の開発を担当する。パワーアップされたエンジンとCd値0.33へと空力特性を向上させたボディは、更なる高速走行へ向けて積極的な対策が施されていた。最も注目されたのは、リア・サスペンションに採用された新設計のマルチリンク式サスペンションだった。これにより飛躍的に高められたロードホールディング性能は、ベースモデルでも一世代前のトップモデル「964カレラRS」について行く事が可能といわれる程高く、そのうえ乗り心地やドライバビリティを含むコンフォート性能を向上させる事にも成功している。それだけ高い性能をもつ「993型」にも、1995年1月の終わりに開催されたアムステルダムショーでは、伝統の「RS」の名称を受け継ぐ「993カレラRS」が追加発表される。︎「993カレラRS」は、ベースモデルの3.6ℓに対して3.8ℓの排気量と「ヴァリオラム」とよばれる可変エアインテークシステムを装備したエンジンを搭載。これによりエンジン回転数にあわせて吸気量を最適化し、中速回転域での出力とトルクを維持しながら、最高出力300馬力/6500rpmと最大トルク36.2kgm/5400rpmを発揮する。歴代の「RS」モデルと同様、このエンジンはベースモデルに比べ、より鋭いレスポンスと2速なら1000rpmからでも使える柔軟性を備えている。コックピットを満たすエンジンの咆哮は、明らかにベースモデルを上回るが、先代の「964RS」に比べれば低く抑えられ、日常的なシーンに於いても同様に遥かに快適性が高められている。2シーター化されたキャビンは、レカロ製の軽量バケットシートに始まり、ドアハンドルがストラップタイプに変更され、フロントウィンドウ以外は大幅に薄いガラスが採用される等、こだわりの軽量化が継承されている。リアワイパー、電動ミラー、集中ドアロック等は省略され、僅か7.5kgの重さしかないアルミ製フロントフードの採用や、フロア・アンダーコートの塗布量削減などにより、ベースモデルに比べ100kgの軽量化が図られたボディは車両重量1270kgとなっている。この軽量化されたボディと、クロスレシオ化された6速MTがもたらす加速はドライバーを魅了し、3000rpmを越えるあたりから俄に勢いを増し、スピードの上昇が高まりを見せる。そのパワーを支える足回りは、ビルシュタイン製のショックアブソーバーとアイバッハ製コイルスプリングで固められ、フロント30mm、リア40mm車高が落とされ、前後に装備されるスタビライザーは、フロントに5段階、リアに3段階のアジャスタブル機構をもつ。ブレーキは、前後ともに322mm径×32mm厚のドリルド・ベンチレーテッド・ディスクとアルミ製4ポッドキャリパーが組み合わされ、4チャンネルのABSを装備。ホイールは18インチの「RSカップ」デザインとよばれるスピードライン製3ピースホイールが専用装備される。前後それぞれ8J/10J幅のリムに、225/40ZR18と、265/35ZR18サイズのタイヤが組み合わされている。ニュートラルといえる程の素直なハンドリング特性をもち、タイトなコーナーでの立ち上がりでアクセル開度を増やしてみても、アンダーステアが極端に強まることなく狙ったラインを軽快にクリアしていくことが可能となる。これは装備されるタイヤの銘柄にもよるが、マルチリンク式に進化したリア・サスペンションに拠る影響もあり、定評ある強力なブレーキと併せてのワインディングロードでのパフォーマンスは、RRレイアウトの「911」がもつ危うさを忘れさせる程のドライビングプレジャーをもつ。その高い完成度は、空冷エンジン搭載の911シリーズの掉尾を飾るものとなっている。︎モータースポーツとの深い繋がりをもつポルシェが主導して開催するワンメイク・レースは「944ターボ・カップ・レース」とよばれ1986年から始まる。リーズナブルなコストでレースへの間口を広げながら安全性を確保し、そこから生産車への技術のフィードバックをも目的に開催されていた。一般的な公道でも使える万能性を備え、内容を考えればリーズナブルともいえるレース車両価格、排ガス対策と騒音規制をクリアし同条件下に置かれた車両を使ってレースを行う。そして終了後には上位3台をアトランダムに選びスペックをチェックし、そのデータは開発エンジニアに伝えられ、車両の改良や開発に活用されていた。こうしてポルシェにより運営されるワンメイク・レースは1990年からは「964カレラ2」をベースに造られた「964カップ・カー」による「カレラ・カップ」へと継承されていく。ツッフェンハウゼンの生産ラインでは無く、ヴァイザッハのレース部門で製造される「964カップ・カー」は、エンジン・マウントやサスペンション・ブッシュを硬めのものに変更し、締め上げられたビルシュタイン製ダンパーとアイバッハ製スプリング、調整可能なスタビライザーによる足回りと、強力なブレーキシステムにABSを装備、ベースモデルから50mm低い車高をもつ。エンジンスはベースモデルから5馬力アップされ、クロスレシオをもつ5MTと組み合わされる。ディファレンシャルに40%のロック率をもつLSDが装備され、車両重量は1120kg(ベースモデルは1350kg)に仕上げられる。同じサーキットに於いて「944ターボ・カップ・カー」より明らかに速い「964カップ・カー」は、レースからの多くのデータをフィードバックし「964カレラRS」の開発にも貢献する。年をおうごとに開催地も広がりをみせた「カレラ・カップ」は、1992年にはドイツ本国からフランスそしてアメリカ、日本でも開催されている。1993年5月にポルシェはヴァイザッハのレーシング部門で、デビュー前の「993型カレラ」をベースにプロダクションモデルに近いエクステリアをもつ「993カレラ・カップ3.8(=スーパー・カップ・カー)」の開発を始める。それまで開催されていた「カレラ・カップ」の更に上級カテゴリーとして開催が予定される「993スーパー・カップ」用レーシング・モデルは、それまでの「964カップ・カー」の3.6ℓエンジンでは無く、1993年の「ル・マン24時間レース」の為に造られた「964 RS3.8」や「964RSR3.8」と同じボア×ストロークをもつ、3.8ℓ・フラット6エンジンが搭載される。完成した「993カレラ・スーパーカップ・カー」は、1993年秋のフランクフルトショーで新型「911」としてデビューした「993型カレラ」と同時に公開展示された。そのボディには特別な空力付加物は無く、ストリップダウンされた「964カップ・カー」と同様に、キャビンにはレカロ製軽量バケットシートと、モノコックボディに溶接で固定されるマター製の鋼管ロールゲージが組み込まれていた。搭載されるエンジンは、圧縮比を11.5とし305馬力/36.7kgmを発揮、キャビンのストリップダウンや空調システムの撤去、アンダーコートレス化により車両重量を1120kgまでダイエットされる。足回りはビルシュタイン製ダンパーとアイバッハ製スプリングで強化され、前後ともに可変式スタビライザーを装備しているのも「964カップ・カー」と同様。三元触媒とサイレンサーを備えるエキゾーストは、アイドリングでは少しバラついたサウンドとなるが、ヴァリオラムは未装着のまま鋭いレスポンスをもつエンジンは、高回転まで回せば快音を響かせる。ベースモデルの倍にも感じられるクラッチはレーシング・クラッチが組み込まれ、リア・ディファレンシャルには機械式のタイトなLSDが装備されている。この「スーパーカップ・カー」からのフィードバックを活かして「993カレラRS」がデビューするストーリーは「964カレラRS」の時と変わらない。1995年1月末のアムステルダムショーでデビューを果たした「993カレラRS」にはそのエクステリア/インテリアに「ストリート」と「クラブスポーツ」モデルが存在する。ベースモデルの「993カレラ」に近い内外装をもつ「ストリート」に対して「クラブスポーツ」は、GTレース用マシン「993カレラRSR3.8」のホモロゲーションモデルとしての役割も担う為、フロント両サイドに捲れ上がったスポイラーが付き、リアは可動式の大型ウィングスポイラーが装備される。インテリアはカーペットが省略されてマター製の鋼管ロールケージが溶接される。1995年以降の「993スーパーカップ・カー」は、この「993カレラRSクラブスポーツ」のエクステリアを導入するとともに、エンジンにも手が加えられ310馬力/37.7kgmを発揮するに至る。トリムが全て剥ぎ取られたキャビンには、ヒーター等の空調システムは無く徹底した軽量化が図られている。キャビン内に装着されるマター製の鋼管ロールケージは「クラブスポーツ」モデルと同様に、ダッシュボード両脇を削ってボディに溶接されるが、シートとドアの間に存在するケージは「クラブスポーツ」では斜めに1本渡されるタイプとなるが「993スーパーカップ・カー」ではクロスタイプの2本が渡されている。これは「GT2レーシング」モデルとも同様で、モノコックの更なる強化と競技中の乗員の安全性確保の為ともなる。「クラブスポーツ」はロードモデルでもある事から、乗降性が考慮された結果なのかもしれない。シートは軽量なレカロ製バケットシートが装備され、ステアリングホイールはコーンが深めなバックスキンの巻かれた3スポークのMOMO製で「PORSCHE」のロゴが入るのも「GT2レーシング」モデルと同様となる。インパネに収まるメーター類は「993カレラRS」とスケールを含めて共通となるが、シフトノブはポルシェクレストが付く加飾されたものではなく、ベースモデルと同じ形状が採用されている。新車当時の「993RS」は、それまでの歴代の「RS」モデルとは異なり限定生産車としてではなく、カタログモデルとして販売されていた。それ故にドイツ本国では、カスタマイズ部門に多くの依頼が寄せられ、各国のディーラーや顧客からエクステリア、インテリア、エンジンチューンに至る迄、様々なオファーによるワンオフの「993RS」がロールアウトしているといわれる。当時のポルシェは、現在の年間生産台数から考えれば小さな規模の会社で、FRのトランスアクスルモデルの生産が終了し「ボクスター」の生産前という事もあり、細かな対応が可能だったとも考えられる。そういう目で見れば、日本仕様として当時の正規ディーラーが輸入していた「993RS」も、エクステリアは「クラブスポーツ」で、インテリアは「ストリート」モデルの特徴をもつ特別仕様となっている。今回入荷した車両「993RS Super CUP」は「993RS」をポルシェがワンメイク・レース用のレーシングモデル「993スーパーカップ・カー」と同仕様にカスタマイズしリリースされた貴重な一台となっている。搭載されるエンジンは「993スーパーカップ・カー」に搭載されるボア×ストローク102mm×76.4mmから3745ccを得る空冷SOHC水平対抗6気筒12バルブエンジンとなる。そのパフォーマンスは最高出力310馬力/6200rpm、最大トルクは37.7kgm/5500rpmで、本来「993RS」に装備される「ヴァリオラム」は無く、吸気はひとつのエアファンネルに集約されている。ワンメイク・レース用エンジンは公道でも使える万能性を備え、ポルシェならではの高い完成度と柔軟性をもち、想像以上のレスポンスと高回転域でのパワーを味わう事が可能となる。「993スーパーカップ・カー」と同様にビルシュタイン製ダンパーとアイバッハ製スプリングにより強化された足回りは、調整可能なスタビライザーと組み合わされ「993カレラRS」より更にフロント30mm、リア20mm低めに設定されている。装備されるスピードライン製3ピースホイールは、一見「カレラRS」と同じ「RSカップ」デザインのホイールに見えるが、センターロック式となっている。これは「スーパーカップ・カー」ならではの装備で、サイズは「993カレラRS」と同じ18インチサイズとなる。今回入荷した車両には公道走行を考慮し、ドライグリップ優先設計でSタイヤ級のグリップをもつ「ヨコハマ アドバンA052」が組み合わされている。ブレーキシステムは1120kgまで軽量化されている車両重量により、ブレーキローター、キャリパーは「993カレラRS」と共通となるがABSのコントロールユニットは、競技用に変更され「FOR RACING ONLY」と記された赤いコーションラベルが付く。今回入荷した車両は、リアウィンドウ及びリアサイドウィンドウはプラスチック製となり、リアスポイラーのウィング部分は、エクステンションにより更に高いポジションで固定され、後方視界を確保しながらダウンフォースを稼ぐ形状は「993GT2レーシング」モデルと同様となる。また本来「スーパーカップ・カー」には装備されていないサイドブレーキ、及びドライバーズ・シートと同型のパッセンジャー・シートが装備され、公道走行可能なナンバー登録されているのも、今となってはとても得難いものとなる。キャビンはストリップダウンされ、同形状のマター製の鋼管ロールケージが溶接されているのも全く同じ。フロントに1本、リアに2本のエアジャッキが装備されているのも、レース車両へのこだわりを感じさせるものとなり、当然スペアタイヤは搭載出来ない。何処から見ても「993スーパーカップ・カー」でしかないその仕上がりは、ポルシェの純正パーツによりポルシェならではのクオリティで仕上げられている。︎「993カレラRS Super CUP」の全長×全幅×全高は4245mm×1735mm×1240mm、ホイールベースは2272mmとなり、車両重量1120kgとなっている。︎ロードカーとして高い完成度をもつ「993カレラRS」のコンフォート性能を削って、更に走る為の性能を抽出して磨きをかけた「911RS Super CUP」。ロードモデルとしてはバランスを欠いてもより高いドライビング感覚を求めた、揺るぎない究極のドライビングマシンとしての存在感がそこにはある。レーシングモデルとロードモデルの境目が曖昧だった、スポーツカーが元気だった時代の様に、走る為に生まれてきた空冷エンジン最後のポルシェとなる。走らせる楽しみという意味に於いては「993RS」を凌駕し、ダイレクトな手応えをドライバーに残す。レースカーとしてポルシェワークスレーシング部門のヴァイザッハで生産され、ワンメイク・レースでのレギュレーションに合わせて組み上げられたモデルに等しい内容をもちながら、公道走行可能なナンバー登録されている究極の空冷エンジン搭載の「911」といえるだろう。「993カップ・カー」の生産台数は110台とされ「993RS」は「993RSストリート」の787台「993RSクラブスポーツ」の227台を合わせて1014台といわれ、ポルシェが当初目論んでいた1200台には届かずどれも希少なモデルとなっている。今回入荷した「993RS Super CUP」は、GTレースが始まった頃のモデルの様に、ドライバーが自走でサーキット迄走らせ、サーキット走行を満喫して帰宅するという、夢の様な話が可能となる。それもポルシェ自らが仕立てたクルマで…となるときっとかなりテンションの上がる夢のような一日となるのだろう…















